FXのEAとは?使い方や入手方法など解説

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ここではFXにおけるEAとはなにかを包括的に解説している。基礎知識や使い方について、また、環境設定やEAを入手する方法などについてを記載している。FXのEAは24時間の取引を可能にし、性能によっては不労所得の源泉とも成り得るツールである。EAを開発するには勝てるロジックを考案できるだけでなく、プログラミングのスキルも求められるため敷居は高い。しかし、本物のEAは開発者にとってもトレーダーにとっても金の卵であることは間違いない。

目次

FXとは

Forex Exchangeの略称であり、日本語では外国為替証拠金取引のことを指す。2つの通貨がペアとなった価格の値動きを元にトレード(売買)をする。FXトレードをするにはFX取引を取り扱うFXブローカー(仲介業者、会社)で口座を作る必要がある。FXブローカーは金融商品を取り扱う金融商品取引業者ため、金融ライセンスの認可や登録が必要となっている。日本国内では金融庁への認可や登録がそれにあたる。

FXのEAとは

FX取引にあるEAとはExpertAdvisor(エキスパートアドバイザー)の略称である。FX取引において、人が判断するのではなくプログラムで判断し約定、決済といった取引に係わるすべての行動を自動で完結する売買方法となる。EAはメタクォーツ社の提供している取引用プラットフォーム「メタトレーダー」を介してのみ利用することができる。

メタトレーダーとはなにか?|MT4、MT5

メタトレーダーはメタクォーツ社の開発、提供するFX取引のプラットフォームだ。ナンバリングがされており、メタトレーダー5が最新となる。メタトレーダーは略称で呼ばれMT5と表記されることが一般的である。MT5が最新ではあるが、トレーダーへの普及率は高くない。ひとつ前のモデルとしてMT4が最も使われているプラットフォームといえる。メタトレーダーはチャート分析の機能が豊富であり、カスタマイズ性が高いことからテクニカル分析に拘るトレーダーに普及している。

メタトレーダー対応イメージ
メタトレーダーとEAの対応イメージ

EAを使用するにはメタトレーダーが必須となり、MT4とMT5で同じEAを共有することはできない。使用したいEAがあるとして、それに対応しているメタトレーダーを取引プラットフォームとして提供しているFX会社の口座が必要となる。

メタトレーダーを使えるFXブローカーは

MT4やMT5などのメタトレーダーをプラットフォームとして提供しているFXブローカーは海外FXブローカーがほとんどであり、国内FXブローカーでメタトレーダーを採用している例は少数だ。国内FXブローカーは独自のプラットフォームを採用している傾向が強い。EAを使用したい場合のFXブローカー選びについては、海外FXブローカーが筆頭となる。

FXでEAを使うために必要な環境とは

EAを使用するにはメタトレーダーが正常に動作する環境が最低でも条件として必要とされる。スマホ用アプリとしてメタトレーダー4など入手できるが、スマホアプリはEAのセットに対応していないので除外される。

  • PC
  • インターネット回線
  • メタトレーダー
  • FX口座

上記が揃えば、あとは運用資金の入金でEAを使用する環境は整ったといえる。

PC:メタトレーダーは動作の軽いソフトウエアのためハイスペックPCを用意する必要はない。グラフィックなどもこだわる必要がなく、安価なPCでも動作に不足はない

インターネット回線:FXトレードはオンラインで取引されるためインターネット回線は必須となる。

ネット接続PCのイメージ
ネット回線に繋がっているPC

メタトレーダー:使用するEAが対応しているメタトレーダーがPCへインストールされていること。MT4かMT5が主。

メタトレーダーのフォルダイメージ
メタトレーダーのインストール

FX口座:メタトレーダーを取引プラットフォームとするFXブローカーから口座開設をする。メタトレーダーの採用率は海外FXブローカーが大半を占める。

口座イメージ
FX口座

VPS:自宅でPCの動作を24時間続けられない環境にある場合には必須となる。VPSはVirtual Private Serverヴァーチャルプライベートサーバーの略称。レンタルサーバー上に仮想デスクトップ環境を構築してメタトレーダーなどを稼働させることができる。自宅のPCは起動していなくても、レンタルサーバー上にあるデスクトップでメタトレーダーのEAが稼働を続けている状態になる。

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MT4のEAをスマホからリモートデスクトップで操作する方法

FXのEAトレードの特徴とは?メリットとデメリット

FXのEAトレードは自動売買の一種であり、あらかじめプログラミングされた動作を繰り返して取引される。24時間5営業日に渡って動作できることが代表的な特徴のひとつといえる。反面、決められた動作しかできないことは相場の不確実な動きの対応を難しくさせる。取引を淡々と繰り返すことができ、感情などで非合理な判断をしない良さもあるが、融通が利かないもどかしさもある。

EAトレードのメリット

  • 決められた動作を実行できる
  • 長期間の動作が可能
  • EAのプログラムは過去のデータを元にテストすることが可能

EAトレードのデメリット

  • 決められた動作しかできず融通は利かない
  • 相場に併せて手を加えなければならないEAもある(設定、起動、停止など)
  • バックテスト通りの結果にはならないためリアルトレードでの検証は必要

EAのバックテストについて|ストラテジーテスター

EAはmqlという言語を用いたプログラムのためチャートのデータがあればバックテストができる。メタトレーダーにはローソク足のデータである「ヒストリカルデータ」をダウンロードできる「ヒストリーセンター」の機能が用意されているため、データをダウンロードすることで長期間のバックテストも可能となる。さらに、EAやインジケーターのテストをする機能として「ストラテジーテスター」も搭載されており、「ヒストリカルデータ」と「ストラテジーテスター」を使ってEAのバックテストが可能となる。

MT4ヒストリーセンター
MT4ストラテジーテスター
  • メタトレーダー
  • EA
  • ヒストリカルデータ

ヒストリカルデータはメタトレーダーの操作によって無料でダウンロードすることが可能だが、データはメタクォーツ社の収集したものが使われる。口座を開設しているFXブローカーが提供しているローソク足のデータと同じではないので、予め理解した上でバックテストを実施する。

EAのバックテストとリアルトレードの比較

ストラテジーテスターでEAをバックテストし、良いトレード結果となった場合でもリアルトレードで同じ結果になるとは限らないので注意が必要だ。バックテストはヒストリカルデータを元にプログラムを動作させているだけであり、例えるなら止まっている的を矢で射る作業といえる。しかし実際のリアルトレードでは矢もブレるし的も動くような状況となる。

矢と的
バックテストはデータに忠実な動作のみでリアルトレードで変動のある要素を加味しない
  • スプレッドの変動
  • 約定のスリップ
  • ブローカー提示の値とヒストリカルデータの値の差

バックテストとリアルトレードを比較して、上記の3点において違いが発生する。EAのロジックによっては、この3点の違いが命取りとなる場合が多く、バックテストだけでEAの性能を判断することは尚早であり危ない。以下に当サイトの提供するEAのバックテストとリアルトレードとを比較した記事をリンクするので参考にしていただきたい。

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EAリアルトレードとバックテストの比較|BBF

FXのEAを入手する方法について

無料から有料まで様々なEAがインターネット上には出回っている。メタトレーダーのバージョンによってMT4なら「.ex4」MT5なら「.ex5」のファイル形式でEAを入手することとなる。FXBonusでは無料で入手可能なEAを提供している。

MQL5からEAを入手する

メタクォーツ社の提供しているコミュニティサイト「MQL5」ではEAの販売をしている「マーケット」やシグナルトレードの配信がある。他にもEAやインジケーターのソースコードを有志のトレーダーが提供する場「コードベース」などもあり、メタトレーダーを無償でカスタマイズすることができる。メタトレーダーの開発元が監修しているコミュニティサイトであれば、EA探しにこれ以上うってつけの場はないだろう。MQL5のEA販売ページ「マーケット」へはメタトレーダーからも直接アクセスすることができ、そのまま購入までできる上に、気になるEAはデモトレードをすることができる。無料ダウンロードしてバックテストをすることも可能。もちろん、リアルトレードをする場合には購入の手続きが必要となる。

MT4マーケット画面
MT4のマーケット画面
MQL5コードベース画面
MQL5コードベースのページ
  • マーケット」からEAの購入、無料デモでバックテストが可能
  • コードベース」からEAを無償でダウンロードが可能

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MT4でMQL5のEAをダウンロードしてバックテスト、購入をする方法

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メタエディターで自作EAをプログラムする

メタトレーダーには「メタエディター」という独自のプログラムエディタ機能が搭載されている。プログラムの言語は「MQL」(MetaQuotes Language)でメタクォーツ社がC言語をベースに開発した独自のプログラミング言語である。2005年にMT4がリリースされ、2010年にはMT5がリリース。

メタエディターでプログラミングをすることで自作のEAを開発することができる。開発には取引ロジックの確立とプログラミング技術が必要となり、簡単ではない。しかし、思い通りのEAを開発することができればわざわざEA探しの旅に出ることもない。自作EAはすべてのトレーダーに向いているとは言えないが、人によってはEAを自作した方が良い結果をもたらす事もあるだろう。

プログラミング
EAは誰でもプログラミングできる環境にある

無料EAを入手する

無料のEAはMQL5内だけでなくウェブサイトの検索などでも簡単に見つけられる。無料EAを入手する場合、口座開設が指定されることがある。これは、EA提供者にブローカーからリベートが支払われるためである。無料EAは手軽に入手できるが、バックテストやリアルトレード結果などをしっかり評価し、慎重に検討したい。

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無料EAは使えるのか、本物を見抜く方法とは

有料EAを入手する

MQL5マーケットが有料EA購入を検討する場合には有力な候補となる。メタトレーダーから直接アクセスでき、ダウンロードからバックテストまでメタトレーダー内で完結できる手軽さは評価できる。MQL5のシグナルトレードでEAと同じロジックのトレード配信をしている場合もあり、バックテストだけでなくリアルトレードでの評価ができる可能性がある面も見逃せない。その他の手段によって有料EAを入手する際にも、バックテストやリアルトレードでの評価ができるEAを優先的に選択し購入の検討をしていきたい。

無料EAと有料EAの違いについて解説

EAの性能について評価する際にEAの購入価格は参考にする必要はない。 「無料EAは使えるのか、本物を見抜く方法とは」で詳細を解説しているが、無料でも有料でもEA提供者は利益を得る手段を確保できている。つまりEA提供者の目的はEA販売によって利益を得ることと、多くのトレーダーにEAで取引をしてもらうことであると想定できる。EAは高額であっても無料であっても、提供する側に損失はない。無料EAはトレーダーの継続的な取引によってのみ利益が発生するため、勝てるロジックを模索する傾向にあることは想像できる。有料EAについては、売れてしまえば提供者の利益が成立するため、購入を検討するトレーダーにはより一層の慎重な評価が求められると言える。

EAを運用するFXブローカーの選び方

FX_broker_icon
FXブローカー

EAを使うにはメタトレーダーが必須となるため、FXブローカー選びも必然的に取引プラットフォームにメタトレーダーを採用しているブローカーから選択することになる。また、EA提供の条件としてブローカーが指定されている場合にはその中からブローカーを選ぶことになる。EAを運用する際にFXブローカーを選ぶ基準としては、EAのロジックを基準にすると良い。スプレッドや約定力などに制限の少ない仕様のEAであれば、スプレッドが多少広くても証拠金ボーナスが豊富なXMが適している。タイトなスプレッドが求められる仕様のEAであれば、各ブローカーに用意されているECNタイプの口座を選ぶと良い。

  • TITANFX:Blade口座
  • Axiory:Nano口座
  • MYFXMarkets:Pro口座
  • XM:Zero口座

EA利用可能ブローカーはこちら

関連記事
XM|レバレッジ・ボーナス・海外FX最強のブローカー

EAの運用方法について

FXをEAで運用する方法は多様性に富み、資金の取り扱いに対する各々のスタンスによって運用方法も選択される。取り扱う資金が大きい場合にはリスクを低くして運用する事が効果的であり、ポートフォリオではローリスクローリターンのEAに比重をかける運用が適している。資金量が小さい場合にはハイリスクEAで資金の倍増を狙う方法も効率が良い結果となり得る。倍増した資金で更に倍々を狙うか、リスクを下げた運用へ移行をするか。など、資金の取り扱いに対するスタンスによって運用方法を選択していけば良い。

資金(大)ローリスクローリターン
資金(小)ハイリスクハイリターン

EAは複数の口座で稼働させられるため運用方法の幅は広い。FXでEAを運用するには使いたいEAありきで運用するのではなく、資金をどう取り扱うのか、資金管理に重点を置いて運用方法を考慮することで自ずと選択肢は絞れていく。

EAを運用しながら裁量トレードをすることも当然ながら選択肢にある。EAによっては裁量トレードと併せて運用できないものもあるため、運用前にEAの仕様を確認しておく必要がある。

  • 裁量トレードの補助として稼働させておく
  • 資産運用の口座として安定したEAを稼働させる
  • 短期間で資金を倍々にさせるハイリスクEAの稼働
  • 資金量に合わせてEAによるリスクの高低を調節
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