SuperTrendスーパートレンドのダウンロードと解説|MT4インジケーター

このページでわかること･できること

〇SuperTrend（MT4インジケーター）のダウンロード

〇SuperTrendの使い方やプログラムについて

SuperTrendのダウンロード

ここからインジケーターのダウンロードが可能。
ダウンロードするインジケーターファイルは.ex4ファイルとなる。
ファイルをMT4のインジケーターフォルダへ移動すれば使用可能だ。

SuperTrendのインストール

ダウンロードしたSuperTrendインジケーターはMT4のデータフォルダからindicatorsフォルダを探し、ファイルを移動する。

ファイル>データフォルダを開く>MQL4>indicators

indicatorsフォルダにファイルを移動し、MT4を再起動するとインストールが完了する。
さらに詳しくインストール方法を知りたい場合は以下の記事を参照。

SuperTrendはどんなインジケーターか？

SuperTrendインジケーターはトレンドを視覚的にわかりやすく識別し、エントリーポイントやエグジットポイントの判断に使用されるテクニカルインジケーターだ。
以下にSuperTrendインジケーターの基本的な使い方をわかりやすく説明する。

基本概念

SuperTrendインジケーターは、主に以下の要素で構成される：

1. ATR（Average True Range）：市場のボラティリティ（価格変動の幅）を測定する指標。
2. Multiplier：ATRに乗じる倍率。

インジケーターの構成

SuperTrendインジケーターは、チャート上に1本のラインとして表示される。このラインは、価格の上または下に位置し、トレンドの方向を示している。

• ラインが価格の下に位置する場合：現在のトレンドは上昇（Bullish）と判断される。
• ラインが価格の上に位置する場合：現在のトレンドは下降（Bearish）と判断される。

インジケーターの計算方法

1. Median Price：
   • 高値（High）と安値（Low）の平均。
     [math]{Median Price} = \frac{\text{High} + \text{Low}}{2}[/math]
     
2. 上下バンドの計算：
   • [math]{Upper Band} = \text{Median Price} + (\text{Multiplier} \times \text{ATR})
     
   • [math]{Lower Band} = \text{Median Price} – (\text{Multiplier} \times \text{ATR})[/math]
     
3. トレンドの判定：
   • 価格が上のバンドを超えると、トレンドは上昇に変わる。
     トレンドが上昇に変わる条件:[math]{Close}_i > \text{Upper Band}_{i-1}[/math]
     
   • 価格が下のバンドを下回ると、トレンドは下降に変わる。
     トレンドが下降に変わる条件:[math]{Close}_i < \text{Lower Band}_{i-1}[/math]

トレードのシグナル

SuperTrendインジケーターを使ったトレードの基本的なシグナルは以下の通り：

1. 買いシグナル（Buy Signal）：
   • SuperTrendラインが価格の下に移動したとき。
   • このとき、ラインは上昇トレンドを示す色になる。
2. 売りシグナル（Sell Signal）：
   • SuperTrendラインが価格の上に移動したとき。
   • このとき、ラインは下降トレンドを示す色になる。

基本的な使用方法

1. チャートにインジケーターを追加：
   • MT4にSuperTrendインジケーターを追加する。
   • パラメータとして、ATRの期間（例えば10日）とMultiplier（例えば3.0）を設定する。
2. トレンドの確認：
   • チャート上に表示されたSuperTrendラインの位置を確認する。
   • ラインが価格の下にある場合は上昇トレンド、価格の上にある場合は下降トレンドと判断。
3. エントリーとエグジット：
   • 買いポジションはラインが価格の下に移動したときにエントリーし、下降トレンドに変わったときにエグジット。
   • 売りポジションはラインが価格の上に移動したときにエントリーし、上昇トレンドに変わったときにエグジット。

実践的な使用方法

SuperTrendはその名の通り、トレンドの視覚化を補助するインジケーターだ。
そのため、トレンドが発生していない状況ではサインの反転が頻発し、俗に言うダマシの状態となる。
ダマシを防ぐためにも、SuperTrend単体で分析せず、上位足の監視と合わせたフィルタリングなどでサインを絞ることが肝要となる。上位足でのトレンド方向のみにエントリーする、上位足のトレンド終了までポジション保有する、など、短期足のみの表示で目先の値動きに左右されることなく、長期足を分析してテーマを決めると効果的だ。
トレードにテーマを持ち、エントリーやクローズの判断にSuperTrendインジケーターを活用する、といったイメージで使ってみよう。

勝てる！SuperTrendの使い方|個人的見解

勝てるSuperTrendインジケーター手法のまとめ

・トレンドが明確なチャートで効果的なインジケーターである
・反応は遅いので、エントリーのタイミングで使うとストップの幅が大きくなりがち
・基本的に、上位足からトレンド方向を確認し、同方向へのトレードが安定する
・上位足トレンド方向に合わせ、エントリーは別のインジケーターでタイミングを計ると効果的

SuperTrendインジケーターの勝ちパターン

トレンド方向を上位足から読み取り、同方向へのトレードに徹する。
エントリーのタイミングはオシレーターや平均足など、SuperTrendインジケーターより反応が早いインジケーターを参照する。

ストップはタイトに、利益確定は上位足を参考にして伸ばす、といった意識で損小利大が実現しやすい。

SuperTrendインジケーターで負けるパターン

上位足トレンド方向を無視して目先の転換にあわせると、トレンドが無いチャートでは負け続ける。
エントリーからクローズのタイミングをすべてSuperTrendインジケーターに託した場合、エントリーのタイミングもクローズのタイミングも遅れがちのため、利益がほとんど無いといったトレードもあり得る。

SuperTrendインジケーターを使った無料EA

SuperTrendインジケーターをロジックに使った無料のEAを紹介。
無料EAはMQL5で提供しているもので、MT4から直接ダウンロードが可能。

以下の関連記事ではMQL5や無料EAについてを解説。

Paracel EA MT4

• 期間：2022/01～2024/01
• 総取引数：121
• 勝率：72.73％
• PF：4.22

Paracel EAは、Supertrendインジケーターと他のインジケーターを使って分析し、取引の機会を正確に特定する無料EA。マーチンゲール機能などの機能を備え、利益の最大化とリスクの最小化を目指す。経験者から初心者まで利用可能で、EURUSDやGBPUSDなどの通貨ペアを取引対象とし、H1タイムフレームで動作。最低の運用資金は$1000で、最小スプレッドの口座タイプ（ECN）を推奨している。

Super Trend EA

• 期間：2010/01～2024/01
• 総取引数：416
• 勝率：69.71％
• PF：0.87

このEAは「スーパートレンドインジケーター」をベースにしており、固定ストップロス、テイクプロフィット、トレーリングストップを使用して取引を管理する。最低の運用資金は＄100で、デフォルトではAUDUSDの30分足に対応する。複数のシンボルやタイムフレーム、チャートを使い同時に実行可能。グリッドやマーチンゲールは使用しない。高スプレッドでも機能し、バーのオープンごとに1回だけ動作。

PZ Super Trend EA

• 期間：2022/01～2024/01
• 総取引数：365
• 勝率：88.22％
• PF：0.70

このEAはスーパー トレンドインジケーターを使用し、完全にカスタマイズ可能な取引セッションやマルチタイムフレームフィルターなどを備えている。使いやすく、監視も簡単で、損益分岐点、ストップロス、テイクプロフィット、トレーリングストップの設定が可能。ECN/非ECNブローカーや2-5桁のシンボルで動作し、反対のシグナルで取引を終了できる。マーチンゲール機能や市場セッションによる取引フィルタリングも備えている。資金管理モードとして、固定ロットサイズ、アカウントの%をリスクにさらす自動計算、負けトレード後にロットサイズを2倍にするマーチンゲール、勝ちトレード後にロットサイズを2倍にする逆マーチンゲールの4つのオプションがある。

まとめ

SuperTrendインジケーターは、そのシンプルさと視覚的な明瞭さから多くのトレーダーに愛用されている。トレンドフォロー型の戦略を採用する場合、このインジケーターはエントリーとエグジットのタイミングを見つけるための強力なツールとなりえる。ただし、市場の状況によってはダマシも発生するため、他のテクニカル指標と併用することが推奨される。

SuperTrendのプログラム

//+------------------------------------------------------------------+
//|                                                  Super Trend.mq4 |
//|                                     Copyright 2024, FX-Bonus.net |
//|                                            https://fx-bonus.net/ |
//+------------------------------------------------------------------+
#property copyright "Copyright 2024, FX-Bonus.net"
#property link      "https://fx-bonus.net/"
#property version   "1.00"
#property strict
#property indicator_chart_window
#property indicator_color1 Yellow
#property indicator_color2 Red
#property indicator_width1 2
#property indicator_width2 2
#property indicator_buffers 2
double TrendUp[], TrendDown[]; // 上向きトレンドと下向きトレンドのバッファー
int changeOfTrend; // トレンド転換のフラグ
extern int Nbr_Periods = 10; // ATR の期間
extern double Multiplier = 3.0; // マルチプライヤー

//+------------------------------------------------------------------+
//| カスタムインジケーターの初期化関数                                |
//+------------------------------------------------------------------+
int init() {
    // インジケーターの設定
    SetIndexBuffer(0, TrendUp);
    SetIndexStyle(0, DRAW_LINE, STYLE_SOLID, 2);
    SetIndexLabel(0, "上向きトレンド");
    SetIndexBuffer(1, TrendDown);
    SetIndexStyle(1, DRAW_LINE, STYLE_SOLID, 2);
    SetIndexLabel(1, "下向きトレンド");

    return 0;
}

//+------------------------------------------------------------------+
//| カスタムインジケーターの終了処理関数                              |
//+------------------------------------------------------------------+
int deinit() {
    return 0;
}

//+------------------------------------------------------------------+
//| カスタムインジケーターの計算関数                                  |
//+------------------------------------------------------------------+
int start() {
    int limit, i, flag, flagh, trend[];
    double up[], dn[], medianPrice, atr;

    int counted_bars = IndicatorCounted();
    if (counted_bars < 0) 
        return (-1);
    if (counted_bars > 0) 
        counted_bars--;
    limit = Bars - counted_bars;
    if (counted_bars == 0) 
        limit -= 1 + 1;

    int xsize = ArraySize(TrendUp);
    ArrayResize(trend, xsize);
    ArrayResize(up, xsize);
    ArrayResize(dn, xsize);
    //---- 計算処理
    for (i = limit; i >= 0; i--) {
        atr = iATR(NULL, 0, Nbr_Periods, i);
        medianPrice = (High[i] + Low[i]) / 2;
        up[i] = medianPrice + (Multiplier * atr);
        dn[i] = medianPrice - (Multiplier * atr);
        trend[i] = 1;

        if (Close[i] > up[i + 1]) {
            trend[i] = 1;
            if (trend[i + 1] == -1) 
                changeOfTrend = 1;
        }
        else if (Close[i] < dn[i + 1]) {
            trend[i] = -1;
            if (trend[i + 1] == 1) 
                changeOfTrend = 1;
        }
        else if (trend[i + 1] == 1) {
            trend[i] = 1;
            changeOfTrend = 0;
        }
        else if (trend[i + 1] == -1) {
            trend[i] = -1;
            changeOfTrend = 0;
        }

        if (trend[i] < 0 && trend[i + 1] > 0) {
            flag = 1;
        }
        else {
            flag = 0;
        }

        if (trend[i] > 0 && trend[i + 1] < 0) {
            flagh = 1;
        }
        else {
            flagh = 0;
        }

        if (trend[i] > 0 && dn[i] < dn[i + 1])
            dn[i] = dn[i + 1];

        if (trend[i] < 0 && up[i] > up[i + 1])
            up[i] = up[i + 1];

        if (flag == 1)
            up[i] = medianPrice + (Multiplier * atr);

        if (flagh == 1)
            dn[i] = medianPrice - (Multiplier * atr);

        //-- インジケーターを描画
        if (trend[i] == 1) {
            TrendUp[i] = dn[i];
            if (changeOfTrend == 1) {
                TrendUp[i + 1] = TrendDown[i + 1];
                changeOfTrend = 0;
            }
        }
        else if (trend[i] == -1) {
            TrendDown[i] = up[i];
            if (changeOfTrend == 1) {
                TrendDown[i + 1] = TrendUp[i + 1];
                changeOfTrend = 0;
            }
        }
    }

    return 0;
}
//+------------------------------------------------------------------+

ソースコードを詳細に解説

ヘッダ情報

#property strict
#property indicator_chart_window
#property indicator_color1 Yellow
#property indicator_color2 Red
#property indicator_width1 2
#property indicator_width2 2
#property indicator_buffers 2

• #property strict: コードの厳密なチェックを有効にする。
• #property indicator_chart_window: インジケーターをチャートウィンドウに表示。
• #property indicator_color1 Yellow: インジケーターの最初のラインの色を黄色に設定。
• #property indicator_color2 Red: インジケーターの2番目のラインの色を赤に設定。
• #property indicator_width1 2: 最初のラインの幅を2に設定。
• #property indicator_width2 2: 2番目のラインの幅を2に設定。
• #property indicator_buffers 2: インジケーターが使用するバッファの数を2に設定。

グローバル変数と入力パラメータ

double TrendUp[], TrendDown[]; // 上向きトレンドと下向きトレンドのバッファー
int changeOfTrend; // トレンド転換のフラグ
extern int Nbr_Periods = 10; // ATR の期間
extern double Multiplier = 3.0; // マルチプライヤー

• TrendUp[] と TrendDown[]: 上向きトレンドと下向きトレンドの値を保持するバッファー。
• changeOfTrend: トレンド転換を示すフラグ。
• Nbr_Periods: ATRの計算に使用する期間。
• Multiplier: ATRに掛ける倍率。

初期化関数

int init() {
    // インジケーターの設定
    SetIndexBuffer(0, TrendUp);
    SetIndexStyle(0, DRAW_LINE, STYLE_SOLID, 2);
    SetIndexLabel(0, "上向きトレンド");
    SetIndexBuffer(1, TrendDown);
    SetIndexStyle(1, DRAW_LINE, STYLE_SOLID, 2);
    SetIndexLabel(1, "下向きトレンド");

    return 0;
}

• SetIndexBuffer: バッファをインジケーターに関連付けする。
• SetIndexStyle: インジケーターのスタイルを設定。
• SetIndexLabel: インジケーターのラベルを設定。

終了処理関数

int deinit() { return 0; }

• インジケーターの終了時に呼び出される。

計算関数

int start() {
    int limit, i, flag, flagh, trend[];
    double up[], dn[], medianPrice, atr;

    int counted_bars = IndicatorCounted();
    if (counted_bars < 0) 
        return (-1);
    if (counted_bars > 0) 
        counted_bars--;
    limit = Bars - counted_bars;
    if (counted_bars == 0) 
        limit -= 1 + 1;

    int xsize = ArraySize(TrendUp);
    ArrayResize(trend, xsize);
    ArrayResize(up, xsize);
    ArrayResize(dn, xsize);

• IndicatorCounted: 計算済みのバーの数を返す。
• ArraySize: 配列のサイズを返す。
• ArrayResize: 配列のサイズを変更。

メインループ

    for (i = limit; i >= 0; i--) {
        atr = iATR(NULL, 0, Nbr_Periods, i);
        medianPrice = (High[i] + Low[i]) / 2;
        up[i] = medianPrice + (Multiplier * atr);
        dn[i] = medianPrice - (Multiplier * atr);
        trend[i] = 1;

        if (Close[i] > up[i + 1]) {
            trend[i] = 1;
            if (trend[i + 1] == -1) 
                changeOfTrend = 1;
        }
        else if (Close[i] < dn[i + 1]) {
            trend[i] = -1;
            if (trend[i + 1] == 1) 
                changeOfTrend = 1;
        }
        else if (trend[i + 1] == 1) {
            trend[i] = 1;
            changeOfTrend = 0;
        }
        else if (trend[i + 1] == -1) {
            trend[i] = -1;
            changeOfTrend = 0;
        }

        if (trend[i] < 0 && trend[i + 1] > 0) {
            flag = 1;
        }
        else {
            flag = 0;
        }

        if (trend[i] > 0 && trend[i + 1] < 0) {
            flagh = 1;
        }
        else {
            flagh = 0;
        }

        if (trend[i] > 0 && dn[i] < dn[i + 1])
            dn[i] = dn[i + 1];

        if (trend[i] < 0 && up[i] > up[i + 1])
            up[i] = up[i + 1];

        if (flag == 1)
            up[i] = medianPrice + (Multiplier * atr);

        if (flagh == 1)
            dn[i] = medianPrice - (Multiplier * atr);

        //-- インジケーターを描画
        if (trend[i] == 1) {
            TrendUp[i] = dn[i];
            if (changeOfTrend == 1) {
                TrendUp[i + 1] = TrendDown[i + 1];
                changeOfTrend = 0;
            }
        }
        else if (trend[i] == -1) {
            TrendDown[i] = up[i];
            if (changeOfTrend == 1) {
                TrendDown[i + 1] = TrendUp[i + 1];
                changeOfTrend = 0;
            }
        }
    }

    return 0;
}

• iATR: ATR（Average True Range）を計算する。
• 各バーについて以下を行う:
  • medianPrice を計算。
  • up および dn の値を計算。
  • 現在の価格が up を超えている場合、トレンドは上向き。逆に、dn を下回っている場合、トレンドは下向き。
  • トレンドが変わった場合、changeOfTrend フラグを設定。
  • トレンドに基づいて TrendUp および TrendDown バッファに値を設定。

MT4インジケーターまとめ