MT4発注ツールで取引をカスタム【無料】一括や分割で決済

MT4の発注はワンクリックトレード、板注文などあるが、ツールとして便利とは言い難い。
この記事ではMT4に追加できる発注ツールを多く紹介している。

発注ツール、クローズ専用ツールの紹介、ダウンロード方法、インストールの手順について詳しく解説。
この記事を最後まで読むことで、お気に入りの発注ツールを使用できるようになる。

MT4の発注ツールとは

MT4には標準でワンクリックオーダーが利用できる。
SELL、BUYのオーダーがワンクリックであり、ポジションのサイズもかんたんに変更でき取引を便利にしている。

しかし、ポジション損益の状況や決済はターミナルを使って操作することになる。
チャート上で発注、ターミナルでポジションの管理、そして決済、と操作のパネルがひとまとめでないのは不便である。

そういった問題を解決しているのがMT4用に開発された発注ツールだ。
EAと同じプログラムで開発され、発注からポジション管理、さまざまな決済方法に対応。

分割決済や一括決済など、標準のMT4では実現できない決済に対応できるのも発注ツールを使うメリットになる。

有志のトレーダー、プログラマーによって無償で配布されることも多く、利用や導入に対する敷居は低い。
MT4の発注ツールに物足りなさを感じているトレーダーには、この記事で紹介するツールをお試しいただきたい。

MT4で自動決済できる無料ツールはこちら

MT4自動決済ツール【オートクローズツール】は自動でポジション管理ができるツールだ。
決められた含み益でストップ位置を変更し、決められたルールでポジションクローズできる。

無料で入手できるツールなので気軽にお試しいただきたい。

MT4発注ツールの特徴

無料で使える

この記事で紹介しているMT4発注ツールは無料で、MQL5へユーザー登録すればダウンロードし放題になる。

EAやインジケーターも同様なのでMT4ユーザーにはおすすめできる。

一部の発注ツールでは機能に制限をつけた無料版を配布している。
その発注ツールを制限なしで使用するためには有料版の購入が必要になる。

一括決済ができる、分割決済もできる

発注ツールを使うとワンクリックでの発注はもちろんのこと、ポジションの決済も操作できる。
標準のMT4では不可能な「一括決済」「分割決済」が一部の発注ツールには搭載されている。

ブローカーが提供する取引プラットフォームでは当たり前のような機能だが、MT4ではツールを使っての対応になる。
気に入った発注ツールを選択できるのはMT4のカスタマイズ性ならでは、とも言える。

指値、逆指値の注文がかんたんになる

チャート上クリックでプライスを読み取るツールや、等間隔で複数の注文を一度に発注できるツールなど。
発注ツールを使うと指値、逆指値の注文がかんたんになる。

ブレイクイーブン機能でかんたんリスク管理

ブレイクイーブン機能を搭載している発注ツールも多い。
設定しておけばエントリー後に自動で管理されるため、忘れや計算間違いなどのミスを防ぐ効果がある。

トレール機能がついた発注ツール

ポジションにトレールを設定できる発注ツールなどもある。
エントリーのタイミングは裁量で、その後のトレーリングは自動化するといった使い方も可能に。

発注ツールはEAで作成されている

MT4の発注ツールはEAとしてプログラミングされている。
自動売買が許可されていないと発注ツールは使用できないので、設定で自動売買の許可が必要だ。

MQL5の無料で使える発注ツールを紹介

MQL5のマーケットでダウンロード可能なMT4用発注ツールを紹介する。
本格的な使用方法についての解説をここではしていないので、気になるツールは販売者のページを参照していただきたい。

Kトレードアシスタント

3種類のクローズ機能を使い分けられる。

ジャストクローズ：パーセントで設定したサイズを決済できる。分割決済、一括決済に使える。
ジャストロック：オープンポジションに対して同サイズの反対ポジション保有で損益を固定、ロックできる。
アンドリバース：パーセントで設定したサイズのドテンエントリーができる。

非常に高機能な発注ツール。
設定はエキスパート設定ではなくインターフェース上で行う。

指値逆指値を複数で同時に注文もできる。
ロットサイズ、ポジション数、価格の間隔、SL/TPなどを設定し指値逆指値の注文ができる。

×ボタンで注文の一括削除も可能。

アシスタント

チャートの右端にのみ表示可能なため、チャート設定で右端を開けておく必要がある。
プライスを入力して指値逆指値の注文が可能。
成行注文にストップとプロフィットを設定しておける。

ブレークイーブンとトレーリングが搭載されており、エントリー後のポジション管理も自動化できる。

ウィックストレードパネル

チャートの右端に固定表示される。
有料ツールの制限ありを無料で提供している。

無料の場合通貨ペアに制限がありGBPJPYのみの対応になる。
有料版は30ドルで100のMT4にアクティベートできる。

ウィックストレードパネル最大の特徴としてチャートクリックでプライスを読み取れる。
読み取ったプライスは指値逆指値にそのまま使えるためツークリックで指値逆指値のオーダーが可能になる。

初期設定では発注のたびにポップアップで確認画面を表示するが、設定で停止できワンクリック発注も可能になる。

パーシャルクローズボタン：分割決済ができる。すべてのオープンポジションに適用される。
クローズオール：指値逆指値を含む、すべてのポジションを決済する。

シンプルオーダーパネルMT4

パネルの表示は自由に動かせる。
注文サイズをパーセンテージ、LOT指定から選択できる。

設定画面で選択でき、パーセンテージの場合は残高に対する％で注文サイズが計算される。
SL/TPの指定をポイント、またはプライスから設定で選択できる。

SL/TPの変更ボタンを設定で追加可能。
SL、TPのそれぞれを入力した位置にワンクリックで変更。ポジションごとの変更には対応していない。

ブレイクイーブンでは利益のでているポジションのストップを建値に移動できる。
クローズオールもあり一括決済に使える。

シンプルパネルEA

チャート左上、ワンクリックオーダーと同じ場所に固定表示される。
SL、TP、ロットサイズを設定してワンクリック注文が可能。
ロングポジション、ショートポジション、オールポジション、でクローズボタンが設置される。

トレーリングストップもスタート、ステップ、ストップを決めてかんたんに設定できる。
ボタンで有効、無効の切替ができる。

トレーディングボード

チャート左側に固定表示される。
セットするとバーのデザインが変更され、期間区切りのラインが引かれる。

ドローフィボナッチにチェックを入れると自動でフィボナッチを引く機能つき。
パネルでトレンドの状態をテキスト表示する機能もあり。

SL、TP、に数値を入力してチェックを入れるとエントリーで同時にSL、TPが設定される。
オープンポジションには適用されないので注意。

クローズオールオーダーボタンですべてのポジションをクローズできる。

PZトレードパッドEA

操作パネルの表示位置はチャート上で自由に動かせる。
取引ロットのサイズ指定は残高のリスク％とロットサイズとで選択できる。

ストップロスとテイクプロフィットを事前に設定が可能だが、オープンポジションへの変更には対応していない。
ターミナルとの併用は必要になる。

Delete all pending ordersボタンで指値、逆指値のオーダーを一括で取消できる。
Close 50% of the volumeボタンでポジションを分割決済できるが、利益がプラスのポジションのみに適用される。
Close all trades nowボタンですべてのオープンポジションを決済できる。

トレードパネルプロ by RunwiseFX

無料とは思えない高機能な発注ツール。
ロットサイズの指定をリスク％からも設定できる。

ポジションの決済をパーセンテージで指定、分割決済や一括決済が可能。
ブレイクイーブン機能にも対応している。

発注ツールはコンパクトな作りだが情報量は多い。
インジケーターから分析した時間足ごとのトレンド方向、スプレッド、AskBitなど。

保有ポジションからパーセンテージで増し玉のサイズを指定し注文もできる。

トレードマネージャー4

ツールバーからウィンドウを開いて操作、情報の閲覧ができる高機能な発注ツール。
ロットサイズの計算、資金残高からパーセンテージでプロフィット値を設定できるなど便利なツール。
ストップロスの価格を水平ラインで調節できる機能などは秀逸。

売りだけ決済、売りのプラスポジションだけ決済、売りのマイナスポジションだけ決済。
買いだけ決済、買いのプラスポジションだけ決済、買いのマイナスポジションだけ決済。
全ポジション決済、全ポジションのプラスポジションだけ決済、全ポジションのマイナスポジションだけ決済。

ブレイクイーブン、トレーリングストップなど機能が満載。

ワンクリックボタン

発注ツールの表示はチャートの右端に固定されている。
ロットサイズ指定でワンクリック注文。

ロットサイズ指定、現在価格からの乖離をポイントで指定し指値、逆指値の注文が可能。
ペンディングボタンで指値、逆指値の注文削除ができる。
クローズオールボタンでオープンポジション、指値、逆指値ポジションのすべてが削除、決済される。

シンプルな機能で直感的に扱える発注ツール

クローズ専用ツール紹介

TMクローズボタン

トレードマネージャー4からクローズウィンドウだけを取り出したツール。

• すべて決済
• すべてのプラスポジション決済
• すべてのマイナスポジション決済
• 売り全決済
• 売りプラスポジション決済
• 売りマイナスポジション決済
• 買い全決済
• 買いプラスポジション決済
• 買いマイナスポジション決済
• 売り逆指値注文を削除
• 売り指値注文を削除
• 買い逆指値注文を削除
• 買い指値注文を削除

クローズボタン

• すべて決済
• プラスポジションだけ決済
• マイナスポジションだけ決済
• 逆指値の削除
• 指値の削除
• 買い全決済
• 売り全決済

分割決済ツールと全決済ツール

こちらの記事では分割決済ツールと全決済ツールをさらに詳しく特集している。

MT4に発注ツールをインストールする

この記事で紹介している発注ツールはすべてMQL5.comで無料配布されている。

MT4からアクセスするにはナビゲーターからマーケット、ユーティリティ、並び替えでフリーを選択、の順番で発注ツールを探せる。
以下のリンクではエキスパートの手順となるが、ダウンロード、インストールの手順はユーティリティも同じため参考にしていただける。

発注ツールの一括決済は疑似

MT4の一括決済は、厳密には一括で処理されていない。
仕様のため一括でポジションを決済できず、ツールでの一括決済は疑似的なものと理解しておく必要がある。

一括で決済されているようで、順番に決済している。
順番での処理のため一括決済でもポジションごとに若干のラグが認められる場合がある。
ポジション数が多い一括決済では最初のポジションと最後のポジションとで価格や時間に違いがでることもあるので、あらかじめ承知のうえで利用するようにしたい。

MT4標準の発注ツール

MT4は新規注文のほかに発注ツールが標準でそなわっている。
ワンクリックトレードはロットサイズを設定し、ワンクリックで約定できる。
約定の確認画面が表示されないためテンポよくトレードできる。
エントリーのタイミングを大切にしているトレードでは役に立つ機能になる。

板注文画面では指値と逆指値をかんたんに注文できる。
数値を入力することなく注文できるため、短期トレードにも使いやすい機能。
ストップロスとテイクプロフィットをあらかじめ設定できる。

まとめ

MT4からMQL5.comへアクセスしてマーケットのユーティリティからフリーの発注ツールをインストールできる。
発注ツールではワンクリック発注のほか、指値や逆指値の注文をかんたんにする機能が多い。

ポジションに対しても一括決済や分割決済、ブレイクイーブン、トレーリングなどが設定できる。
普段の取引を快適にできるので、MT4をカスタムするなら優先度は高いツールといえる。

インストールの手順や動作の不具合なども記事中にて紹介しているので参考にしていただきたい。